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決裁者にアポイントを取る方法|届かない相手への到達手段を整理する

決裁者にアポイントを取る方法は、テレアポ、手紙や郵送のダイレクトメール、Web広告、決裁者マッチングサービス、紹介の5つに整理できます。はじめの4つは自社で接点の数を積み上げる手段で、紹介だけが相手の信頼を借りて一足飛びに届く手段です。この記事では、手法ごとの使いどころと限界、紹介が効く理由、社内に人脈がない相手にどう届くかまでを、企業のご担当者に向けて解説します。

決裁者にアポイントを取る主な方法は、次の5つです。どれか一つが正解ということはなく、狙う相手の役職レベルと、確保したい商談の数によって組み合わせが変わります。

  • テレアポ(自社から電話をかけ、窓口を通して担当者や役職者につないでもらう)
  • 手紙・郵送のダイレクトメール(役職者を宛名にして郵送し、開封と返信を待つ)
  • Web広告(決裁者層が見る面に広告を出し、問い合わせを受ける)
  • 決裁者マッチング(サービスを介して、決裁者どうしの面談の場を設定する)
  • 紹介(共通の知人を介して、相手に会ってもらう)

はじめの4つは、費用と工数を投じたぶんだけ接点の数が増える手段です。母数を確保できる代わりに、会えた相手が自社の課題に合うかどうかは会ってみるまで分かりません。最後の紹介だけが、相手が紹介者に寄せている信頼を借りて、確度の高い一件をつくる手段になります。

なぜ決裁者に届かないのか

手段を並べる前に、なぜ届かないのかを押さえておくと、どの手段で何を補うのかがはっきりします。理由は大きく3つあります。

窓口の手前で止まっている

公開情報では、接点のない相手へのBtoBのテレアポでアポイントにつながる割合は0.1%から1%程度とされ、100件かけて1件つながれば標準的という水準も示されています。この数字の大半は、決裁者に会う前の段階、つまり受付や担当者の手前で止まっています。届かないのは提案の中身以前の問題であることが多い、ということです。

関与者が多く、決裁者は最後に出てくる

法人向けの取引では、一つの購買に複数の人が関わります。公開されている解説では、購買のプロセスに6人から10人が関係するという調査が引かれています。課題を感じて調べ始める人、技術や業務への影響を評価する人、実際に使う人、予算を承認する人が別々に存在するため、最初の接点で決裁者が出てくることはまれです。

相手の側に会う動機がない

役職が上がるほど、判断すべき案件も届く提案も増えます。知らない会社から届いた一件を優先する理由が、相手の側にありません。会ってもらうには、話の中身より先に、なぜこの人からの話なら聞くのかという理由を用意する必要があります。到達手段の違いは、この理由をどう用意するかの違いでもあります。

決裁者への到達手段の全体像

5つの型を、到達の仕方と目安で並べると次のようになります。数値はいずれも公開情報をもとにした目安で、業界や商材、リストの精度によって大きく変わります。

到達の仕方目安向くケース
テレアポ自社から電話をかける接点のない相手で0.1%から1%程度母数を早く積み上げたい
手紙・郵送DM役職者を宛名にして郵送する新規開拓の反応率は0.5%から1%程度届けたい相手の名前が絞れている
Web広告決裁者層が見る面に出す公開された共通の目安はない問い合わせを待つ入口をつくりたい
決裁者マッチングサービスを介して面談を設定するサービスごとに条件が異なる面談の場を数で確保したい
紹介共通の知人を介する公開された共通の目安はない確度の高い商談を一件ずつ積みたい
決裁者への到達手段(5つの型)

表の上から4つは、数を確保する手段です。紹介だけは件数が読みにくい代わりに、会えた時点で相手の関心が高い状態から始められます。数を確保する手段と、確度を上げる手段を分けて考えると、自社にどちらが足りていないのかが見えてきます。

各手法の使いどころと限界

テレアポ

リストさえあれば今日から始められ、母数を自分の手で増やせる点が強みです。公開情報では、習熟によって差が出るとされ、初心者で0.1%から0.5%程度、上級者で2%から10%程度という幅が示されています。接点のある相手(過去に問い合わせやセミナー参加があった相手)に絞れば5%から10%程度まで上がるという整理もあります。

限界は、決裁者本人に当たる確率が低いことです。役職が上がるほど窓口が厚くなり、つながっても短い時間で判断されます。決裁者への到達そのものを狙う手段というより、案件の母数をつくり、そのなかから接点のある相手を育てる手段と位置づけるほうが実態に合います。

手紙・郵送のダイレクトメール

宛名に部署名だけでなく役職と個人名を書けるため、電話より窓口を越えやすい手段です。公開情報では、郵便のダイレクトメールの反応率は既存の顧客向けで5%から15%程度、新規開拓では0.5%から1%程度とされています。同じ新規開拓でも、FAXでの送付は0.03%から0.1%程度とされ、届き方によって差が出ます。

限界は、リストの精度に成果が引きずられることです。役職者の異動や社名の変更が反映されていないリストでは、そもそも本人に届きません。また、送って待つだけでは反応が積み上がらないため、送付から数日以内に電話やメールでフォローする流れまで含めて設計する必要があります。

Web広告

検索面や、決裁者層が読む媒体に広告を出し、資料請求や問い合わせを受ける形です。相手が自分から動いたぶん、初回の商談から話が早く進みます。自社の人手を増やさずに入口を広げられる点も利点です。

限界は、課題を自覚して探し始めた相手にしか届かないことです。まだ検討していない相手や、そもそも自社の商材を言葉で探していない相手には届きません。競合が多い領域では1クリックあたりの費用が上がるため、成果が出るまでの予算をあらかじめ見込んでおく必要があります。

決裁者マッチングサービス

決裁者どうしの面談の場を設定する仕組みです。会食や短時間のオンライン面談という形で、会う数そのものは確保しやすくなります。自社にリストも人脈もない段階で、まず相手と話す経験を積みたい場合に合います。

限界は、会える相手が自社の課題に合う相手とは限らないことです。面談の設定が目的になると、件数は増えても商談化しない状態が続きます。利用する前に、どんな課題を持つ相手と会いたいのかを具体的に決めておかないと、数だけが積み上がります。

紹介

共通の知人に間に入ってもらう形です。5つのなかで最も届く確率が高く、会った時点で相手が話を聞く姿勢になっています。既存顧客、取引先、社員の前職のつながりなど、自社の周辺に線が引ける相手には最初に当たるべき手段です。

限界は、自社の人脈の範囲を超えられないことと、件数が読みにくいことです。紹介者の信用を預かる形になるため、雑な進め方はできません。計画的に商談数を確保したい場合は、紹介だけに頼らず他の手段と併用することが前提になります。

紹介からの商談を安定して増やす仕組みづくりは、リファラル営業とは?紹介が受注につながる理由と仕組みの作り方で詳しく解説しています。

紹介経由が効く理由

紹介が効くのは、相手が紹介者に寄せている信頼が、そのまま自社に移るからです。窓口を越える理由を、自社の説明ではなく紹介者の存在が肩代わりします。決裁者に届けたい場合、この信頼の移りかたが、そのまま到達の手段になります。

公開されている解説では、紹介が成約につながりやすい理由として、共通の人を介するため一定の信頼を得た状態から始められること、紹介者が同じような課題を抱えていそうな相手を選んでくれること、相手が自社をある程度知った状態で商談に臨めることが挙げられています。

同じ紹介でも、誰から誰への紹介かで効き方が変わります。相手の組織のなかで誰が何を決めているかを知っている人からの紹介は、単に名前を渡されるのとは別物です。会うべき相手そのものが正しく選ばれているため、初回の商談から具体的な話に入れます。

一方で、紹介があれば売れるという話ではありません。入り口が有利になっても、その後の提案や対応が伴わなければ受注にはつながらず、紹介者の信頼まで損ないます。結果を紹介者に共有し、関係を保つところまでを含めて紹介という手段だと考えてください。

顧問の人脈を使うという選択肢

紹介の限界は、自社の人脈の外に出られないことでした。狙いたい業界や役職レベルに、社内にも既存顧客にも取引先にも線がない場合、外部の人脈を借りるという選択肢があります。

その一つが営業顧問です。営業や事業に関する実務経験と人脈を持つ人に、業務委託などの形で継続的に関わってもらいます。担うのは、どの企業のどの部署の誰に話を持っていくかという見極め、人脈を活かしたご紹介、商談同席、そしてクロージングまでの伴走です。ご紹介はその一連の流れの一部で、紹介した先で企業の担当者と一緒に話を進めます。

顧問の経歴は営業部門の出身に限りません。購買、経営、事業開発など、意思決定に関わってきた立場はさまざまです。だからこそ、相手の組織のなかで誰が何を決めているか、どの順番で話を通すのが自然かという判断に強みを持ちます。決裁者への到達で効くのは、この判断の部分です。

費用の目安も見ておきます。公開情報では、月額固定型で月10万円から50万円程度が一つの水準とされ、営業領域の顧問については月15万円から60万円程度という水準を示す情報もあります。成果報酬型ではアポイント1件あたり3万円から5万円程度、成約に対しては成約金額の10%から30%程度、着手金として10万円から30万円程度が別途発生するケースも示されています。

他の手段と並べると、顧問の人脈は紹介の射程を自社の外へ広げる手段です。テレアポや郵送のように数で当たるのではなく、狙いを定めた相手に一件ずつ届けます。月あたりの費用は固定で見えるため、架電や送付にかかる工数と比べて判断できます。

営業顧問の役割と費用相場、営業代行との違いは、営業顧問とは?役割・費用相場・営業代行との違いと選び方で詳しく整理しています。

始め方

手段を増やす前に、会いたい相手を具体的にすることが先です。次の順で進めると、自社にどの手段が足りないのかがはっきりします。

  1. 会いたい決裁者の像を、業界・企業規模・役職の3点で書き出す
  2. その相手に線がないかを棚卸しする(既存顧客、取引先、社員の前職、株主や取引金融機関など)
  3. 線がある範囲は紹介で当たり、線がない範囲を他の手段で埋める
  4. 手段ごとに指標を分けて記録する(架電数と到達率、送付数と反応率、紹介の件数と商談化の率)
  5. 一巡したら、かけた時間と得られた商談を手段別に比べ、配分を見直す

要点は、指標を混ぜないことです。テレアポの到達率と紹介の商談化率を同じ表で平均すると、どの手段が効いているのかが分からなくなります。手段ごとに分母をそろえて記録しておくと、増やすべき手段と、やめる手段の判断がつきます。

外部の人脈を借りる場合も、最初にやることは同じです。狙いたい相手像を業界・企業規模・役職の3点で示せると、顧問側も自分の人脈が重なるかどうかを判断できます。抽象的な課題だけを伝えると、返ってくる提案も抽象的になります。

まとめ

決裁者への到達手段を整理すると、次のようになります。

  • 手段は5つ(テレアポ、手紙・郵送のダイレクトメール、Web広告、決裁者マッチング、紹介)
  • はじめの4つは数を積み上げる手段。接点のない相手へのテレアポは0.1%から1%程度、郵送の新規開拓は0.5%から1%程度が公開情報の目安
  • 紹介は件数が読みにくい代わりに、相手の信頼を借りて確度の高い商談をつくれる
  • 自社の人脈の外にいる相手には、外部の人脈を借りて見極めから商談まで一緒に進めてもらう選択肢がある

最初にやることは、会いたい決裁者を業界・企業規模・役職の3点で言葉にすることです。相手が定まると、自社に線があるのか、外から借りる必要があるのかが決まり、どの手段に費用と時間をかけるべきかも自然に決まります。

経験と人脈を持つ顧問と、営業を強化したい企業を直接つなぐ形のサービスもあります。顧問ダイレクトもその一つで、企業向けには現在、先行登録を受け付けています。

よくあるご質問

決裁者にアポイントを取る、いちばん確率の高い方法は何ですか。

共通の知人を介した紹介です。相手が紹介者に寄せている信頼をそのまま借りられるため、窓口の手前で止まりにくくなります。ただし紹介は自社の人脈の範囲を超えられず、件数も読みにくいため、テレアポや郵送のダイレクトメールなど数を確保する手段と組み合わせるのが現実的です。

テレアポで決裁者にたどり着けますか。

可能ですが確率は高くありません。公開情報では、接点のない相手へのBtoBのテレアポでアポイントにつながる割合は0.1%から1%程度とされ、100件かけて1件つながれば標準的という水準も示されています。役職が上がるほど窓口を越える難度が上がるため、母数をつくる手段と位置づけるのが妥当です。

手紙や郵送のダイレクトメールは決裁者に届きますか。

宛名に役職と個人名を書けるため、電話より窓口を越えやすい手段です。公開情報では、郵便のダイレクトメールの反応率は新規開拓で0.5%から1%程度、既存の顧客向けで5%から15%程度とされています。送って待つだけでは積み上がらないため、送付から数日以内に電話やメールでフォローする流れまで含めて設計してください。

決裁者マッチングサービスと紹介は何が違いますか。

決裁者マッチングは面談の場そのものを設定する仕組みで、会う数を確保しやすい形です。紹介は、相手を知る人が間に入って会ってもらう形で、相手の課題と自社の商材が合う確度が高くなります。会う数を増やしたいのか、合う相手に絞りたいのかで使い分けてください。

社内に人脈がない業界の決裁者には、どうアプローチすればよいですか。

外部の人脈を借りる方法があります。実務経験と人脈を持つ営業顧問に関わってもらい、誰に話を持っていくかの見極めからご紹介、商談同席、クロージングまで一緒に進めてもらう形です。依頼するときは、狙いたい相手像を業界・企業規模・役職の3点で伝えると、人脈が重なるかどうかを判断してもらいやすくなります。

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